まだ若い頃スーパーで働いていた。
冬のある日の朝、窓を開けると一面、銀世界。そういえば昨晩から大雪になるとテレビで言っていた。私はその頃自転車で15分程かけてかよっていたから、この天気では無理だ。歩けば・・・1時間以上かかる。
私は歩いて出勤することにした。いつもどおりの時間に家を出た。もちろん遅刻である。まるで気にしていなかった。「よく歩いてきたなあ!」上司にほめられるだろうか?そんな馬鹿なことを考えていた。
得意げに店に着いたら、あぜんとした。まるで何事もなかった様に魚屋さんも肉屋さんもパートのおばちゃんも働いている。聞けば、朝6時半に八幡から歩いて来た人もいた。前の晩から店に来て車で寝ていた人もいた。
はずかしかった。そのとき私より若い社員がいった。「歩いて来たの?」「ごくろうさま!」
仕事というものは約束なんだと思う。その約束を私は守らなかった。契約と約束は違うと思う。

私は今、店の従業員との約束を守る為に頑張っている。それがなければ頑張れないと思う。
お給料は28日に払うから。 大きな店にするから。・・・全て約束。
でもこんな考え方はもう古いのかもしれない。今の若い子達は約束じゃなく契約なのかもしれない。
小さな小さな店だから私は約束を守っていく。